58歳現場監督、AIと技術士に挑む。Day6——「頭に入らない」と正直に言った日。

現場監督歴35年以上 レオ 2026年6月21日

今日、AIにこう言った。「課題整理表が頭に入らない。努力を惜しんでは身にならないのか」。これは弱音ではなく、率直な疑問だった。そこから始まった今日のやり取りが、学習方法そのものを変える結果になった。

「眺める」だけでは、頭に入らない

これまで、完成した課題整理表を何度も読み返していた。観点・課題・解決策・倫理。よくできた表だと自分でも思う。でも、いざ何も見ずに言おうとすると、出てこない。

今日の最初のやり取り 「課題整理表が頭に入らない。努力を惜しんでは身にならないのか」 返ってきた答えは、努力不足ではなく方法の問題だというものだった。「眺める」だけでは記憶として定着しない。人間の脳は受動的に見ているだけの情報をほとんど覚えられない、と。

言われてみればその通りだった。表を作ったのはAIで、自分は完成した「地図」を眺めていただけだった。他人が描いた地図を見ても道は覚えない。自分で歩いた道だけが記憶に残る。

声に出してみたら、自分の言葉が出てきた

「最重要課題は何で、なぜそれが最重要か」を、表を見ずに言ってみるよう勧められた。最初は出てこなかった。でも言葉を変えてみたら、するっと出てきた。

論文の言葉「供給制約の解消が前提条件」自分の言葉「人がいなければ、何も始まらない」

そこから、現場の感覚がどんどん出てきた。「今日来た職人は明日は別の現場の予定が詰まっている」「工程表通りに事が進まなくなったときはコミュニケーションが大切。報連相が一番」。35年の現場で当たり前にやってきたことが、言葉になって出てきた。

これが、論文の骨組みと直結していると教えられて、少し驚いた。i-Con2.0もCCUSも、結局は自分が現場でやっている報連相を仕組み化したものに過ぎない、と。専門用語に身構えていたが、自分の現場感覚の延長にあるとわかると、急に近いものに感じられた。

「公文式」という発想

娘が昔やっていた公文式を思い出した。同じ型を毎日繰り返すことで、考えなくても手が動くようになる。これを技術士論文に応用できないか、と提案した。

型①最重要課題の判断理由 「〇〇がなければ、何も始まらない。だから一番大事。なぜなら〜」という1文の型を毎日埋める。
型②解決策の因果連鎖 「〇〇を導入する→このことで△△が可能になる→よって◆◆が実現する」という3段の型を繰り返す。

ただし、ここで指摘されたことがある。公文式の型を全部埋めても、出てくるのはせいぜい400字程度。本番の1,600字には遠く及ばない。型は「骨」であって、そこに数字や専門用語という「肉」を付けなければ論文にならない。

骨組みと肉付け、ふたつの公文式

そこで、もうひとつの公文式を追加することにした。各キーワードについて「①出典・制度名②数字③専門用語④現場の具体例」を箇条書きで埋める練習だ。文章にしない。単語や短い句で十分。

骨組み公文式と肉付け公文式の役割分担
骨組み公文式:観点→課題→解決策→倫理の「型」を体に入れる。1文で答える。 肉付け公文式:各キーワードの「数字・出典・専門用語」を瞬時に取り出せるようにする。単語で答える。 日曜の手書き練習で、この2つを接続詞でつなぎ、1,600字の論文に組み立てる。

骨組みだけでも、肉付けだけでも、本番の論文にはならない。両方が揃って、初めて手が止まらずに書けるようになる、ということのようだ。

次のステップ——内容そのものの見直しへ

この日、もうひとつ気づいたこと 公文式の型を作りながら、ふと気づいた。型は整った。でも、そこに入れる中身——観点や最重要課題や解決策そのものは、本当にA評価の水準にあるのだろうか。型だけ立派でも、中身が古い情報や曖昧な根拠では意味がない。 この日の後半は、A〜D全テーマの内容そのものを、一から検証し直すことになった。続きはDay7に書く。

「頭に入らない」という素直な一言から、学習方法そのものが変わった一日だった。眺めるだけでは身につかない。声に出し、自分の言葉に変換し、繰り返す。当たり前のようで、見落としていたことだった。

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