初めての転職は48歳の時。「解雇」が理由でした。
毎年贅沢な社員旅行に参加し、なんていい会社にいるんだろうと思ったのもつかの間。
2016年7月末日。私は25年勤めた会社を退職しました。
初めての転職活動
「転職活動」はすぐにスタートしました。
とにかく訳も分からず片っ端からインターネットで転職サイトに応募し、
ハローワークにも初めて行き、退職後の手続きと求人登録を行いました。
ご近所の自治会仲間も転職活動中だったため、
提出書類について、いろいろと細かいことを教えて頂いたのは大変有難かったです。
人生をリセットする気持ちで!!!
人生においてこんな長期の休暇はめったにないっ!
会社を辞める際、新しい会社は10月と決めていたため、7・8・9月の3か月間は自由に過ごそうと思い、
以前から興味のあったボランティアに参加するため、熊本に向かいました。
一通り転職サイトの案内をもらった夏真っ盛りの8月初旬、人生の転機となる夏のスタートです。
転職活動再開!!
8月下旬。東京に戻った私は転職活動を再開しました。
個々のエージェントは、待ってましたとばかりスケジュールを埋めていきます。
再就職の希望は「施工管理」。出来れば大手。TVCMをやっているところ。
要するに「大手」です。中小零細企業出身者はかなりなミーハーです。
当時、オリンピック・パラリンピックの需要から建設業界は求人が多く追い風。
1級資格を取得していたので、私もまんざらではありません。
しかしながら、多くの企業では中高層マンションやビルを対象とした所長経験を求めていました。
私にはそうした経験が乏しかったのです。
杭工事・ロングスパンEV・タワークレーンといった、
中高層の建物では必須の工事や仮設物の経験がありませんでした。
まして中小零細企業出身者は安全管理を始め、多くの管理項目が中途半端です。
本格的な仮設計画や88条の届出等、ほとんど未経験でした。
そうした負い目を感じつつ、どこまで行けるか半信半疑な気持ちで面接を受けていました。
自分でも自覚していましたが、かなり背伸びをしている。そんな感じでした。
初めてのことは準備不足が否めない
会社決定の決め手は?
転職活動を通して分かったこと
- 中小企業の価値観は井の中の蛙、社会常識ではないこと。
- 準備や情報収集は重要。ただし、エージェントからの情報の真偽は半分と捉える。
- 若ければ若いほど、異業種への転職やオファーが来やすい。
- 資格やキャリアを積めば大手に就職することも夢じゃない!
- 忙しさで周りが見えなくなる時こそ、大切な人との話し合いを忘れずに。
- 相談できる相手や友人をもつこと。
1.中小企業の価値観は井の中の蛙、社会常識ではないこと。
- 経営者に他社での経験がなく(世襲等)他からの流入もない。周りはイエスマンばかり。
- 給与や就業規則、年間イベントなど、目標達成の一言で片付けられてしまう体質。
- 半面、中小企業は経営トップとの距離が近く、いろいろなことを学ぶ機会に恵まれている。
働く人の環境や権利が守られにくい建設業界の中でも、中小企業ほど劣悪なものはないと、転職を経験して実感します。
今の働き方がおかしいと思ったら、隣の畑を見る気軽さで転職せずとも転職活動をお勧めします。
2.準備や情報収集は重要。ただし、エージェントからの情報を鵜吞みにするのは要注意。
- 個人での情報収集には限りがある。HP、ネットでの口コミ等最低限は押さえること。
- エージェントの情報はエージェントの押し企業に有利な情報のみ、公平な情報は来ない。
- 面接官の雰囲気、質疑応答の会話はそのままの企業文化。注意深く観察する。
実際に働いている方達の情報があればどんなに楽かと思いますが、出来るだけ近い情報に辿り着く努力は必要です。
ネットや友人関係、取引先等からの情報は日ごろからアンテナを張っておくことをお勧めします。
3.若ければ若いほど、異業種への転職やオファーが来やすい。
- 異業種への転職は若ければ若いほど可能性が高い。
- 建築経験はもとより、マネジメント能力、コミュニケーション能力、責任感は他方面で活かされます!
40代の転職では医療器具メーカーからのオファーや他業種への切り替えを進めるエージェントの声も少なくありませんでした。
50代になってからはさっぱりですが(笑)。
4.資格やキャリアを積めば大手に就職することも夢じゃない!
- 1級資格は引っ張りだこです!(最短20代で取得可能)
- 専門的な分野では学歴や経験が重要。
- それでも、やはり可能性を持ち続けること、挑戦し続ける姿勢が大切です!
新卒の頃は、手の届かなかった企業も、雲の上の存在のスーパーゼネコンですら、
資格と経験を積めば、向こうからやってきます。
終身雇用は終わろうとしています。資格やキャリアでステップアップし、
夢だった企業への就職を計画的・段階的に実現する方法をこれからは考える時代です。
5.忙しさで周りが見えなくなる時こそ、大切な人との話し合いを忘れずに。
- 貴方の大切な人は貴方の選んだ転職先を賛成していますか?
私には娘が一人います。離婚して月に一度会うだけの関係になりましたが、
この世で一番大切な宝物です。
私はその宝物のことを忘れ、自分勝手に転職先を決めてしまいました。
帰省するのは月に一度可能。それなら状況は今まで通り。そう思っていました。
しかしながら、その考えは大きな間違いでした。この点だけは悔いが残ります。
6.相談できる相手や友人をもつこと。
- 転職活動は孤独な戦いです。出来れば相談相手や友人に意見をもらいましょう。
- なかなか見つからない場合、大切な場面では客観的に自分を見ること。決して焦らない。
- 両親、兄弟、叔父・叔母、従弟なども相談相手の候補に。
私には相談しながら転職を進める相手がいませんでした。
ある意味、年齢的に人に相談したり、人を頼ったりすることは遠慮がちになってしまいます。
それでも、初めてのことなので、出来るだけ経験者や人の意見を聞くことをお勧めします。
自分では気づかない点を客観的に指摘してもらうことは決して無駄な時間にはならないはずです。
実際就職してからは?
全くの思い描いた通り、聞いた通りに行かないのは結婚と同じす(笑)。
そんなこと言うと、元の子もないのですが、7~8割で良しとする考えでどうでしょうか。
少なくとも、希望条件は書面で確保されています。
また、試用期間中はお互いのマッチングを確認するものです。
エージェントに相談すると必ず引き止められますが、
試用期間を終えての「お断り」も少なからず準備しておくと良いでしょう。
おわり。
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