今年の正月明け、右足に違和感を感じた。
しばらく様子を見ていたが、座っていると痛みが走る。整形外科に行くと「坐骨神経痛」と診断された。
原因は「座りっぱなし」だった
所長になってからデスクワークが増えた。工程管理、予算管理、施主への報告書、安全書類——気づけば一日中椅子に座っている日も珍しくなくなっていた。
若い頃は現場を走り回っていた。体を動かすことが仕事だった。それがいつの間にか、パソコンの前に座る時間の方が長くなっていた。
体はその変化についていけなかったようだ。
3ヶ月のリハビリで気づいたこと
整形外科に通い、リハビリを3ヶ月続けた。おかげで今は完治した。
リハビリの先生に言われたことが頭に残っている。「同じ姿勢を続けるのが一番よくない」と。
それから意識するようにした。朝と午後、必ず現場を巡回する。1日2回、体を動かす時間を意図的に作る。デスクワークの合間に立ち上がる。これだけで体の調子が全然違う。
現場巡回は仕事のためだけではなく、自分の体のためでもあると気づいた。
残業がつらくなった
20代・30代の頃は残業が当たり前だった。夜10時まで現場にいることも普通だった。体力でカバーできていた。
今は違う。夕方になると集中力が落ちる。無理に続けても判断の質が下がるだけだ。
所長の仕事は考えることだ。工程をどう組むか、問題をどう解決するか、部下にどう指示するか——常に思考し続ける仕事だ。その思考力が夕方には明らかに落ちていると自分でわかる。
若手の頃は体力勝負だった。今は頭が資本だ。その頭を守るために、無理な残業をしないことが大事だと思うようになった。
「急にデスクワーク中心」は体に毒
現場監督のキャリアを歩む中で、役職が上がるほどデスクワークが増える。これは避けられない。
でも体はそう簡単に切り替えられない。長年動き続けてきた体が、突然座りっぱなしの生活に対応するには時間がかかる。
坐骨神経痛はその警告だったと思っている。
意識的に体を動かす習慣を作ること。無理な残業をしないこと。集中が切れたら素直に休むこと。これが58歳の現場監督として、今の自分に必要なことだと気づいた。
朝型になった——朝6時が一番頭が冴える
体の変化とともに、生活リズムも変わった。気づけば朝型になっていた。
毎朝、自分なりの朝のルーティンを1時間ほど行っている。その静かな時間の中で、不思議と仕事のことが頭に浮かんでくる。朝6時から7時の間、今日やるべきこと、現場の課題、部下への指示——頭の中でひとつひとつ整理されていく。
浮かんだことはすぐ携帯のメモ機能に保存する。出勤前に会社のPCにメール送信する。これが今の朝のルーティンだ。
その内容を部下と共有すればいいのかもしれない。でも恐らく望まないだろう。だから朝の顔合わせの際に、自然な形で確認したり指示を出したりする。
この「朝の思考時間」が一日のキーポイントになっている。夕方に集中力が落ちる分、朝に頭を使い切るイメージだ。
若い頃は夜型だった。残業して、帰って、また考える。今は逆だ。朝に考えて、日中に動いて、夕方は無理をしない。
体の変化が、働き方を変えてくれた。そう思えば、坐骨神経痛も悪くなかった。
後輩たちへ
40代の管理職の方にも伝えたい。
デスクワークが増えてきたと感じたら、意識的に現場を歩く習慣を作ってほしい。体が動けるうちに動く。それが後々の自分を守ることになる。
坐骨神経痛は治ったが、あの3ヶ月は「自分の体と向き合う」いい機会になった。
今夜も一杯やりながら、そんなことを考えている。


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